正立寺魅力の秘密、「古き良きもの」を残す「当たり前」。
正立寺地区の皆さんにとって、若い人たちが来てくれることはとてもうれしいことのよう。
「パワーとエネルギーをもらってますよ」と言う区長の麻生さんの表情には、うれしさとやさしさに満ちていました。
地域の方が「当たり前」にずっと続けてきた事に興味関心をもってくれること、感動してくれることは、皆さんにとってうれしいことのようです。
「正立寺での里山観察会」の里山散策の間も、「ここにはたくさんの花が咲くんだよ」、「実は桜の名所でね」、「ホタルが一面きれいなんだ」と、色々とお話をして下さいました。
この豊かな自然を大事にしたいという共通の思いがあれば、世代や環境を問わず、何か通じ合えるものがあるのかもしれません。
遠くから聞こえるししおどしの音も、鳥のさえずりも、多様な花を咲かす草木も、ずっと昔のまま、時が止まったかのような感覚です。
「古き良きもの」がまさにそのまま残っているのです。
日々が慌ただしく過ぎていく中、社会も大きく変わっていきます。その変化を感じる度に「このままではいけない」ことを、もしかしたらその地域で昔から暮らしている人達が一番感じているのかもしれません。
どうやって変わっていくのがいいのか。考えてもなかなか答えが出るものではありませんが、正立寺地区の皆さんは、若者達と接する中で「変わっていくこと」、「変わらないもの」に、お互いに気づき合うことができつつあるのかもしれません。
地域の方が望む変化のスピードに若者たちが歩み寄り、歩幅を揃えながら一歩一歩ゆっくり進んでいく。
お互いにとっての“ちょうどいいペース”で進んでいくことが、なんともいすみらしいように思いました。 |