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まきべ〜のおでかけ日記
いすみライフマーケット
NPO法人 いすみライフスタイル研究所

癒し・パワスポめぐり

第10回
期間限定!いすみの超パワースポット、大原はだか祭り【後編】
大原はだか祭りでお神輿を担いでみた!

文章:重野藍子、写真:岡田美保、鶴淵修子
協力:市原なな代、渡辺敬介
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昨年6月の編集会議での、理事のある一言。「はだか祭りの同行取材とかいいんじゃない?」。
それからあれよあれよという間に、同行取材を飛び越えて、なぜか祭りに参加することになっていました。

いラ研の副理事が毎年はだか祭りに出ているので、私はその伝手(つて)で今回参加させていただきました。地域でのつながりがないとなかなか祭りには入りにくいところがあります。

大原に住んでいる場合は、その地区の区長さんなんかに聞いてみるのがいいですね。大原以外の方は、ご近所でもそれ以外の地域でも、普段から地元の方とのつながりを大事にしていると、伝手が見つかりやすいかも?!

さぁ、まずは祭りの衣装の揃え。
おおよその衣装、さらし、股引き、腹巻、ダボシャツ、脚半、手甲などは同僚スタッフ、美保ちゃんから拝借。

あとは、自分のサイズに合った地下足袋(長―く歩くので、いいものを買えとの指示が)と、自分が参加する神社の色の鉢巻、三尺(腹巻の上に締める帯状のもの)を買い足しました。
私が今回参加したのは大原八幡神社。鉢巻と三尺は共に赤。

これが、祭りの格好です。

大原八幡神社ののぼり 大原八幡神社の祭り衣装

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一日目 − 汐ふみ、マチウタ、大別れ

さて、いよいよ祭り当日。
支度を終えて私たち(「取材〜?祭り出んのにカメラなんか持てねぇよ〜!」と言われてしまった私に代わって、岡田美保・鶴淵修子が取材係に)が向かったのは貝須賀・鹿嶋神社。

各神社、初日は朝6時〜6時半から渡御(各神社の神輿がそれぞれの神社へごあいさつ・巡幸に行くこと)が始まっています。鹿嶋神社は渡御が一段落ついた昼食休憩の場所でした。

そこから大原漁港まで約2.8q、渡御に参加スタート!
とにかく最初はついていきます。神輿に離されないよう…けっこう早いっ。早歩きくらいです。

途中、神輿に触らせてもらえることに。
神輿本体の脇、「箪笥」と呼ばれている場所です。
ここは、神輿が平衡を保てるように両脇で支えながらバランスをとる場所。
持ってみると、なかなか力が要ります。左右に揺れる神輿を左側へ持ち上げたり右へ引っ張ったり(私は神輿から向かって右側)。
箪笥を持ちながらふらふらする私の後ろで、ベテランが神輿を支えてくれています。

お神輿担ぐ重野

「ほらやっさ」の掛け声とともに、神輿は大原漁港へ。他の神社も続々と参集してきます。

お神輿かつぎ 漁港でのにぎわい

着いた神社から漁港荷捌き所の周りをぐるぐるぐるぐる。すごい勢いで走りだします。
前も後ろも神輿が追い付け追い越せの勢い。私は…途中で脱落(笑)。

それが終わると、今度は次々と荷捌き所の中に入り、神輿を高く放り上げ。高ければ高いほど、周りからは拍手喝采が起こります。
全ての神輿が荷捌き所の中に整列すると、五穀豊穣大漁祈願祭が始まります。
太田市長が海に向かって矢を射る「二矢放流の儀」。
わいわいがやがやしながら「どこ飛んでった?」とか「今年はあんまり飛ばねったなぁ」なんて話したり。

祈願祭が終わると、いよいよこの祭りのハイライトの一つ、「汐ふみ」が始まります。

汐ふみ次々に大原海水浴場に整列していく神輿。観光客も含めたくさんの人。砂けむり。高まるエネルギーを感じます。
整列した神社は神輿を高く掲げ、次々と海へ。現在は約10社の神輿が汐ふみをします。
腹から胸辺りまで海につかり、ひとしきり神輿を踊らせ、上がってきます。
中にはなかなか上がってこない神輿も。浜の方の神社は例年最後まで残るそう。

大原八幡はそれから商店街へ。
商店街渡御が始まります。いくつかの神輿が人のごった返す商店街を行ったり来たり。
途中、誰からともなく祭唄(祭り人は「マチウタ」といいます)がはじまり、合いの手が入り、扇子が舞い…。それはそれは賑やか。みんな心底楽しそう♪

夕方薄暗くなってくると、祭り第二のハイライト、「大別れ」
大別れ大原小学校の校庭に、神輿が再び参集。高張や神輿の提灯にろうそくの明かりが灯り、幻想的な雰囲気です。

…と思ったら、校庭に着くなり神輿は走り出す。
初めて祭りに参加したものとしては、幻想的とはいえない大別れ。
止まったら後から迫る神輿に押し倒されるし、神輿とはぐれてしまったら初めての私は探すのに苦労するし、とにかく走る!必死で自分の神輿についていきます。

それが終わると各神社が神輿を高く掲げて合わせ、「若ぇもんども、別れが辛い 会うて別れがよー 泣けりゃよい」という、哀愁こもった「マチウタ」が唄われます。

(自分が一息ついていることもあって、)この場面はとても幻想的でした。ろうそくの火がともるたくさんの提灯、煌びやかな神輿、と「マチウタ」
「大別れ」とはいいますが、祭りはこれで終わるわけではなく、夕食をとると再び神社に集合。
各神社に帰っていく神輿との別れ、近所の神社への渡御と続きます。

初日の宮入りは夜12:30過ぎ。長い初日でした〜。

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2日目 − 村廻り、大別れ、接待

朝ごはん翌日、氏子は7時半には神社に集合、私は9時から合流。2日目は「村廻り」から始まります。

2日目はチーズ鱈とビールという、日常では決してありえない朝ごはんでスタート。

その後、大原八幡の氏子衆の村廻りを昼過ぎまで続けます。
各休憩場所ごと飲み物や食べ物の振る舞いが。
行く先々で焼きそば、田楽、梨、猪汁など、ごちそうが続きます。
歩いては食べ、また歩いては飲みの繰り返し。八幡様に帰ってくるころにはおなかいっぱい、ほろ酔い気分。

大原八幡様の2日目は、「接待」の時間も多い。
この接待、訪れる他の神社の神輿を迎えることです。

神輿は神社に着くと勢いよく走りだします。
参道を行ったり来たり、時には社の周りを回ったり。迎える方も神輿を掲げて歓迎します。

夕方からは前日と同じ商店街渡御、「大別れ」があり、そして「接待」へと続きます。

夜9時半ごろ、神社へと帰っていく他の神輿に別れを告げた後、浜の3社へごあいさつに出発。

大別れこのころ雨が本格的に降りだし、土砂降りの中の渡御に。
それでも、迎える方も温かい食事を用意して出迎えてくれます。

みんなで座って、飲み、話をしながら振る舞いをいただく。
どこでも食べきれないくらいの振る舞いに、大原人の祭りに対する心意気を感じます。

廣田神社は18社の中でも特に熱い祭り魂を持った氏子が多い神社。
訪れる先々の挨拶、参道を行ったり来たりする儀式では、いつも他の神輿に比べ長いこと走り回ります。
大原八幡でもそのお返しに、負けじと廣田神社の前を余計に往復して走ります。粋なお返しですね〜。

接待

最後に賀茂神社を訪れ、帰社。
私はそこで失礼しましたが、その後も神社では朝まで「接待」が続きます。
今回のはだか祭では、大原八幡神社は朝7時ごろ宮入りだったそう。大変だ〜!

夜の八幡様

重野生まれてこのかた祭りなんて参加したことのなかった私、重野。
はだか祭りは以前から見知っていたので、「私、生き抜けるかしら…」と心配だったのですが、やってみると何が何だかわからないうちにいつの間にか楽しい気分になっていました。

煌びやかな神輿や威勢のいいあんちゃんたちを眺めるのも一つの楽しみ方ですが、思い切ってやってみるのもなかなか。
最初は溶け込むのも時間がかかりますが、一緒に神輿を担いで「マチウタ」唄えば絆が生まれるような気がします。

お祭りも過ぎ去った今は「来年も出てもいいかな。」なんて思ってたりして。
地元の大きなお祭り、次の機会はもっと間近で体感するのもアリです。

 

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